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2007年7月 6日 (金)

民事執行法82条2項

今回は、日常業務の基本的な事項について再確認を意味を込めて書いてみます。タイトルの条文は、金融機関などでローンを組んで競売物件を買い受ける場合に関係してくるものです。

競売物件を買い受ける場合、通常は、代金を納付すると裁判所から法務局に嘱託登記がなされ、抵当権などの抹消登記と所有権移転登記を行います。そして、登記完了後の登記識別情報は法務局→裁判所→買受人という流れで買受人の手元に届きます。

金融機関などが融資をする場合、不動産を担保にすることが多いですが、以下の点が問題になってきます。

①金融機関は不動産に担保を付けられることが確実な状況で融資実行したい。

②買受人は競売で買い受けた不動産を担保に提供したい。

③裁判所から嘱託できる登記は抵当権などの抹消登記と所有権移転登記である。

④通常の手続で競売物件に抵当権を設定するためには一旦買受人の手元に登記識別情報が届いてから改めて担保権の設定登記をすることになってしまい、代金納付の際に融資実行をするものの、抵当権設定登記をするまでにタイムラグが生じてしまう。

以上の結果、競売物件を担保にする場合、担保権設定登記が完了するまでの間、金融機関は無担保で融資を行うことになってしまう。

この問題点を解消するために平成10年に民事執行法が改正されて、民事執行法82条2項により連件処理で担保権設定登記を行うことができるようになりました。

その手順を簡単に説明すると以下のとおりになります。

①買受人及び融資をする金融機関等から裁判所に対して「買受人と金融機関は、競売物件に対して担保権を設定する契約をしました。つきましては、担保権設定登記を競売による所有権移転登記と連件で申請したいので、指定する司法書士に対して移転登記嘱託書を交付して下さい」という申出をする(買受人と金融機関から裁判所に対して申出書と指定書を提出する)。

②裁判所は移転登記嘱託書を作成して、指定を受けた司法書士は裁判所から移転登記嘱託書を受け取る(司法書士から裁判所に対して受領書を提出する)。

③司法書士は、移転登記嘱託書と担保権設定登記申請書を連件で法務局に申請し、嘱託書を法務局に提出した旨を裁判所に報告する(司法書士から裁判所に対して届出書を提出する)。

④登記完了後は、移転登記の登記識別情報は法務局→裁判所→買受人へと返却され、担保権設定登記の登記識別情報は法務局→司法書士→金融機関へと返却される。

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